※ブログを引っ越しましたので記事を転載しました。(2017/8)
※本記事は外部ミキサーを使用している配信者向けのサウンドに関する考察になります。
ライブ配信をはじめると配信内容に気をとられて、どのように配信されているか視聴環境について気が付かなかったりするですが、先日も映像が酷かったりと設定でやらかした件がありました。改めて最近の配信のタイムシフトをチェックすると、ヘッドフォンでサウンドを確認(これ大事)するまで気が付かなかったのですが、以前確認したときより「ホワイトノイズ」が目立ってると気が付きました。
あれ・・「USBインターフェース」を導入して解決済みだったのにな・・。
パッチか何かで設定がまたおかしくなったのかな・・?
リハーサルや機材チェックなどするわけもないので、といった問題が度々起きます。
自分の中では以下のエントリでサウンドの設定は一段落ついていたのですが、感覚的な要素も多くモヤモヤしていたところもあったので、正しいセッティングを導くために色々と調べることに。
ミキサーを通したPC音量を正しく測定する
まず、ノイズの原因となる部分をいろいろと検証していったところ、「サウンド」の「録音」にある「USBインターフェース」のプロパティから「カスタム」タブの「AGC(オートゲインコントロール)」のチェックを外したところかなり軽減されました。「AGC」はその名のとおりマイクブースト的なものなので、私の「USBインターフェース」だとINPUTがMIC(ピンク)なのでミキサーからのLINE OUTに対して抵抗入りケーブル(PHONE入力にLINE出力を合わせるためのケーブル)を間に入れることで対応していたのですがそれによって、予想よりも出力が下がってしまったため「AGC」をONにしていたようです。(抵抗入りというのが曲者で必ずしも理想に合った出力が得られるわけではありません)
しかし、ノイズが消えたように思ったのも束の間、「AGC」をOFFにしたことで全体の入力レベルが下がってしまったようです。(だからAGCをONにしていたのだし・・・当然)これはやはり抵抗入りのケーブルを外して考えなおすしかないのか・・。ちなみに抵抗入りケーブルを通さないともの凄く入力レベルが上がってしまうので直ぐにメーターを振り切ってしまいます。
そんな折、「AGC」絡みで調べていると「TASCAM US-100」のFAQに、
【質問】
Windows7に入力した音が歪む。【回答】
WINDOWS 7でご使用の場合には、下記の設定をお願いいたします。
・コントロールパネル→サウンド→録音タブ→マイクのプロパティ→レベルタブを開き、マイクレベルを2/100(32bit版の場合)、または3/100(64bit版の場合)にします。
なるほど。「USBインターフェース」の入力レベルを下げることで制限できるのか。確かにいわれてみればそうだ。
それにしても・・3/100とかって、もの凄い低い数値だな・・ボリュームを3%に絞れと・・。LINE→PHONE(MIC)ケースの場合、本来こうやって使うものなのか・・。なんだか納得いかない気もしますが続けます。
3%にするかはともかく、録音の「USBインターフェース」側のマイクレベルを調整すれば入力値を下げれるので解決!ということになります。しかし、先のエントリのように適正値はどうなのか??もともと「ホワイトノイズ」を解決するためなので、まずは機材周りの適正な入出力の値を決めたい、つまり「サウンドセッティング」を完成させたいということもあるので、正しい設定の導きかたを調べることに。
【参考】
うめつる開発室 - Windowsのサウンドってそうだったのか!(1)- レベルメーターと音量
http://blog.ume108.mobi/?p=647(現在リンク切れ)
そうそう。これです。「USBインターフェース」からPC音を外部ミキサーを通して、実況音声と音楽とをミキシングして再度「USBインターフェース」に戻しているのでPCから100で出力した音声が100で返ってきている(入力されている)のか気になっていたんです。モヤモヤ感とは「正しいミキサーの調整法」が確立されていなかったことだったんです。
「ホワイトノイズ」にもいろいろと原因がありますが、オンボードのサウンドカードを使うと避けて通れないものですが、「USBインターフェース」を使うことでかなり軽減されます。しかし、インターフェイス上に原因が考えられない場合、全てはミキシングにあるはずですからここの調整にかかっているといえます。
Audio Test Generator
早速調整に入りましょう。「Audio Test Generator」の「OUTPUT」のボタンを「ON」にして-10dBの「正弦波」を発生させます。
このときPCのスピーカーやヘッドフォンなどのボリュームが絞れる場合は絞っておきます。正弦波をまともに聞くと頭が痛くなります・・。(私は次の日までひびきました・・)
ミキサーのPC音に割当てているチャンネルとマスターボリュームを調整しながら-10dBに調整するだけです。私の場合、前述の通りそのまま調整すると入力が大きくなりすぎてしまうので、「TASCAM」のFAQにあったように「USBインターフェース」のマイクレベルをひとまず下げてから調整に入りました。ミキサーの各チャンネルを50%の0ポジションに合わせたときに適正なボリュームが得られるよう「USBインターフェース」のマイクレベルを調整したところ、
USBインターフェースのマイクレベル:2/100
ミキサー(PCチャンネル):-2(20%)
ミキサー(マスターボリューム):0(50%)
で「正弦波」を-10dBで捉えることができました。これでやっとニュートラルな状態が整ったということになりますね。PCの入出力の設定、ミキサーの設定が決まったので後はミキシングする音楽や実況音声を個別に調整するだけです。
まとめ
最近、サウンド関係でいろいろと調べていたところ「VUメーター」と「ピークメーター(PPM)」との関係ですね。あまり細かいところは私も詳しくないので割愛しますが、「VU」と「PPM」では値が変わってきます。実際、先ほどの-10dBの「正弦波」を「VUメーター」の方で確認すると-5dBあたりを示していました。「PPM」でチェックするも「VU」のほうが実際の「体感音量」に近いという値ということで、最終的にはこちらをベースに調整していくほうが最終的に人の耳に入るための出力を決定するには良いようです。結局、最後は感覚なんですけど・・。
機材の設定が決まったらあとは番組雰囲気に合わせたミキシングを実聴レベルで調整して最良の音質での配信に心がけましょう。簡単ですが以上です。