こんにちは、父をやっておりますこーんです。
父親業もかれこれ13年目ですが子供の成長に対して親として成長できているのか自問自答な毎日だったりします。
いい大人になってもまだ子どもと変わらない自分に問題があるですが、ほっといても子どもは育つというかどんどん生意気になっていくわが子にただおどろくばかりです。ええ。
子どもたちにアニメやゲームの話題を教えられることばかりで目線が同じなのがそもそも……
ま、それも教育方法ということで。
そんな父のわたしも勉強するためAmazonプライム・ビデオで「そして父になる」を観てみました。
監督はあの是枝裕和監督。
「万引き家族」が第71回カンヌ国際映画祭にてパルムドールを獲りましたね。
「そして父になる」はじめ美人4姉妹の鎌倉生活を描いた「海街Dialy」など有名作品があります。
が、わたし邦画をそもそも観ないので、映画館で邦画を観たのは「シコふんじゃった。」と「Shall we ダンス?」ぐらいですかね。
昔から邦画の暗い絵があまり好きじゃなかったんですよね。
コダックと富士フィルムの違いなんでしょうか。
素人の私にはわからないのですが子どもの目でみても色鮮やかなハリウッド作品とどこかトーンが暗い日本映画の違いを感じていたわけで子どもだとストーリーより見た目ですからね。
いつしかフィルムでなくデジタルビデオによって日本も海外も関係なくなってから日本映画も色が変わったなぁと四半世紀ぶりに考えさせられたりしました。
そんな芸術性のカケラもないオッサンの話はさておき、「万引き家族」が気になったので是枝裕和監督の過去の作品を予習?復習?で観ることにしたのです。
そして父になる
そして父になるはAmazonプライム・ビデオで観ることができます。
Huluにはありませんよ製作委員会がフジテレビだから。面倒くさい……
そんな大人の事情はさておき本作は福山雅治さんとリリー・フランキーさんがお父さん役、尾野真千子さん、真木よう子さんがお母さん役とキャスティングもすばらしいですね。
とくにリリーさんは作家としてファンなんですけど役者として観るのはわたしには不思議な感じです。
ストーリーのメインは生まれたときに息子を取り違えた?2組の家族の話です。
小学校に入学するまでの6年間この事実を知らされずにわが子だと思って育ててきた家族にとって大切なのは血の繋がりなのか共に過ごした時間なのか。
住んでいるところも生活環境も育て方も対極的な家族にとって親子の関係とは絆とは何なのかを考えさせられる作品です。
ありえないけどあったらどうしよう
どこか自分に似てない息子。
それもそのはず他人の子供を知らないで育ててたわけですから他人ごと?ではありません。
でも可哀想なのは何も知らない子供たち。
子供に罪はないけど本当のわが子は違う所に居るのです。
しかしそこに子供たちの悲壮感はありません。
何も知らないわけですから。
病院からある日知らされて苦悩する主人公に胸が痛みます。
自分が父親だったらどうするだろう?
エンドロールまでずっとこのテーマについて重い石を膝に乗せたまま観ているようなそんな感じです。
もうね、最後まで目が離せませんでした。
なんだろうとても見やすいんです。見やすいというのは変かもしれないですがワンシーンワンシーンに意味があって撮り方や構図もすっきりしていてお腹いっぱい感も中だるみ感もないし、いったいどうなっていくんだろう?という展開に心が惹き込まれます。
それと、主演の福山雅治さんが良くも悪くも嫌なヤツなんですよ。
完璧主義者というか子どもにも強要するというかしつけといえばしつけなんですが、「なぜできないんだ?」って言っちゃうようなやつです。
ああ、嫌なやつだなと思いながらも自分もこういうところないか?思わず背筋が伸びる思いなのと対照的にリリーさんのだらしない親父なんだけど人間味のある人柄のほうが素敵に思えるんですね。
稼ぎも少なく男としてはどうなんだ?と思うけど人して憎めないそういう人。
大人からは変に思われながらも子どもにはめっちゃ好かれるですよね。
そういうバリアの無い人というか動物にも好かれる人畜無害な人には憧れます。
リリーさんそのまんまの雰囲気がいいですね。
血か時間か?
主人公が最後に下す結論はたとえどっちを選んだとしても予想外な結果に終わると思います。
「親子とは血か時間か」
最後の最後まで主人公はこの問題に頭を悩ませそして答えに気付く出来事に起こります。
その答えこそすべてだなと、最後はわたしもそうすると感じました。
どっちを選んでもハッピーエンドにはならないけど目の前のことで一杯すぎて気がついていないところに答えはあったんですね。
後半印象的だったのは血を分けた親子とはいえ男に産むことのできない女性の感情や心の葛藤。
いかに男は理想を生きているのかなんて考えさせられたり親子に限らず夫婦であっても絆とは?をあらためて思うよい映画でした。
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