娘二人がいると映画といえばアニメのみ。
「君の名は」とかピクサー作品など大人も楽しめるものも在るにはあるのですが実写はスターウォーズ以来かな……
それがいつの間にか親子で、まさかクイーンの映画を観に行ける日がくるとは子どもたちも成長したものだなと思う。
ちょっと観に行くのが遅くなったけど「ボヘミアン・ラプソディー」に行ってきました。
公開から3か月たってもいまだ上映中!たいへんな人気です。
開始3分で泣きそうになった
泣く泣くとは聞いてたんですが最初のシーンでLIVE AIDのステージにあがる瞬間の絵を見て既にホロリときてしまいました。うーんやばい。
そもそもなぜ今クイーンなのか?!
色々と資料を見直したり音源を聴き直したりしたけど「唯一無二」という言葉しか見つかりませんでした。
そしてフレディの死という結末を知って観る映画、つまり物語の結末が分かったうえで観る映画て「南極物語」以来じゃないかな?とわたしの浅い映画歴だとそんな感覚だったりしました。
見どころはフレディとメンバー全員の生きざま
自伝映画なので結末というより成長と過程。クイーンがどうやってスターダムにのし上がって行ったのかを過去から未来を追いかけていくそんなストーリーです。
ザンジバルに生まれながらも時代に翻弄されながら複雑な過去をもつフレディのピュアな生き方。この純粋さがいいんです。
人種や容姿などを気にしていたらぜったい引きこもりになっていたと思うのですが、もともとそんなに自己表現が得意ではないフレディ青年が自らライブハウスに足を運び憧れのバンドに自分をボーカリストとして売り込むといった勇気がすごいなと思いました。
この一歩踏み出す勇気を持っていたのはフレディの中では音楽が唯一のよりどころであったこと、内から湧いてくる歌への情熱にフレディが正直に向かい合っていたからに他なりません。
媚びない引き篭もらないこの度胸がいいんだよなぁ。
ミュージシャンという生きかた
デモテープをレコード会社に送りつけて契約、デビュー、アルバム制作そして全米ツアーとまさにロックミュージシャンのサクセスストーリーが映画でも描かれていました。
空港のポーターだったフレディ青年がミュージシャン フレディ・マーキュリーになれたのはメアリーの存在が大きかったと思います。
生涯の恋人そして親友として彼女がフレディのそばにいてくれたことは彼の人生にとって全てに影響を与えただろうし、心のよりどころだったのではないでしょうか。
彼女が居なければファッションや音楽もすこし違ったものになっていたでしょうしフレディに自信をあたえいつも背中を押してくれた存在だっただろうなと推測できます。
フレディがゲイであることをカミングアウトしたあとも親友としてそばに居続けました。
そんなメアリーに遺産を相続したのも有名な話。フレディにとっては永遠の人だったんですね。
曲の原点を知る
小3の次女には響いてませんでしたが中1の長女はクイーンの音楽を耳にしたことがあったそうで映画を観終ってからもYoutubeで聴いたりしてました。
「ボヘミアン・ラプソディー聴いたけど6分間もあるって感じなかった」
なかなか素直な良い反応です。
映画ではヒットナンバーの製作秘話ぽい話やレコーディングの様子が再現されています。
「We Wil Rock You」や「We Are The Champion」などいつまでも耳に残りますし色んな場面で聴く機会も多いですからその曲のルーツを知るのは良いことです。
それも40年という時間を超えて10代の若者に刺さるというのが体験として素晴らしい。
フレディの人生というドラマがまさに映画になるわけですからね。ビートルズでもこれは難しいと思う。
LGBTとヒーロー観について
子どもたちとの鑑賞ということでとくにショッキングなシーンは無いですけどオッサン同士がチュ~するシーンとかあるので小中学生の多感な時期にどうなんだい?!という心配はありましたが、大人が思っているより子どもたちのほうが冷静でしたかね。
既にダイバーシティを理解しているよう。
同性愛よりも
「なぜゲイの人は口ヒゲを生やしているのか?」
というのが気になったらしい。
フレディやジム・ハットンやポールがね。
そこか?!さぁ?トレードマークなんじゃない?
それはパパにも分からないな……すまん世間知らずで……
その日の夕食の時にWii UでYoutubeのLIVE AIDを鑑賞しました。
本当のフレディを見て映画と同じだ〜と嬉しく感じたみたい。
子どもたちとってはフレディの病もLGBTも分からないけど歌のうまいヒゲのおじさんというヒーローキャラが確立されたようだ。
まぁ、いいか……
さらにわが家ではヒーロータイツ説というものをわたしが教育しており、アメリカではスーパーマンやスパイダーマンなどヒーローだけがタイツを履けるものなのだと教えてあります。
アメリカンミュージックアワードでもテイラー・スイフトのタイツ姿にコレがヒーローの証だぁあ!と娘に力説したものの納得いかなかった様子でしたが、映画中にフレディが全身タイツ姿で熱唱する姿を見て。
(娘)やっぱりヒーローはタイツなんだね
(オトン)そう、そのとおり
揺るがないパパのヒーロータイツ説の答えあわせにもなりました。
ありがとうフレディ。
わたしにとって運命的な作品となった
1973年にクイーンはデビューします。それはわたしが生まれた年でもあります。
そしてフレディはAIDSを発症し45歳で人生を終えるのですが、そうです45年後のいまこの映画をやっているわけでわたしもフレディと同じ45歳になりました。
1973年世代にとってこれは運命的な映画でしょう。
結婚生活も18年を迎えますが子どもたちも成長して家族に仕事と毎日に追われています。
「夢は何ですか?」と聞かれても明るい将来にただ真っ直ぐ生きているだけに過ぎませんが今やりたいこと今やるべきことをやる。
それができる自分でありたいということとそれができる環境に身を置きたいということは改めて思いました。
高い理想を持つ必要は必ずしも無くてよいと思います。
いまやりたいことが出来ているか?
好きなことができているか?
自分らしく生きているか?
一生懸命生きているか?
いつ命が燃え尽きようとも……
自分を見つめ直せてよかったですね
えっ?映画の感想?
ブライアン・メイがそっくりすぎた!