ダイエットしたいけど始めるきっかけが無いとか、どこから始めてよいのか分からなくないですか?
お腹のたるみが気になるけどまだ大丈夫!とか先延ばしにしたり、顔だけとかお腹だけ部分痩せしたいとか、無理はしたくないとか自分に都合よく考えたりしていませんか?
ダイエットとはつまり、食べなきゃいいんだろう?という単純明解な答えもありますが、食べ物は決してハンバーグやサラダやライスといった献立的なものだけではなく、栄養素やそれから作られるカロリーのバランスからなるものと考えます。
カロリーだけにこだわって食事を選んでもそう簡単に痩せるものではありません。さらに1週間続けても結果が出ずに諦めてしまうなど幾度となく繰り返したり、ダイエットそのものに迷走した経験はありませんか?
わたしもそんな1人でした。
ではどうやってダイエットをものにするか?短期間で無理なく痩せるダイエットの秘訣と方法を教えます。
わたし自身さまざまな方法を試して紆余曲折ありましたが、細かい話は抜きにしてはじめに今から始められるダイエットのコツだけに絞って書いていきたいと思います。
ダイエットはPFCの管理が全て
わたしはダイエットに必要なのはPFCと呼ばれる栄養素を管理するだけでよいと思っています。PFCとは、
- タンパク質(プロテイン)
- 脂質(ファット)
- 炭水化物(カーボ)
栄養素は他にもミネラルや鉄分、ビタミンなどいろいろとありますが、カラダの働きを保つ燃料となるカロリーを産みだすものとしてこの3つの栄養素を意識しましょう。
これらの要素はだいたい加工食品の裏に書いてありますので、カロリーを気にされるかたは見ている人も多いと思います。
この時にカロリーを見るのではなく、PFCのグラム数を読めるようになって初めてダイエットが成功に近づいてきます。見方はこれから説明しますが、その前に憶えておくと便利ないくつかの数字の説明をします。
ダイエットにおける数字のキホン
ダイエットに覚えておくべき基本の数字があります。それが以下のとおりです。
- 1kg = 7,000kcal
体重を1kg落としたいのであれば7,000kcalの消費が必要になります。ダイエットとは、これらを運動で消費するか食事量で調整するかの2択でしかありません。さらに憶えなくても意識するだけでよいので次の数字を理解しておきましょう。
- タンパク質 1g = 4kcal
- 脂質 1g = 9kcal
- 炭水化物 1g = 4kcal
タンパク質と炭水化物は1gあたりのカロリー摂取量は同じ4kcalです。それに比べると脂質は2.25倍の9kcalもあります。またダイエットとは余計な脂肪を落としたいわけなので、脂肪をさらに増やしたくはありません。ただでさえカロリー量の多い脂質を抑えるのはダイエットの基本中のキホンとなります。LOW FATなどという言葉を目にしたり聴いたことはありませんか?低脂質である食品選びはかなり重要です。
【食事誘発性熱産生】
- タンパク質 = 30%
- 脂質 = 7%
- 炭水化物 = 7%
「食事誘発性熱産生」ってご存知でしょうか?知らないですよね。これは各栄養素をエネルギーに変えるつまり消化するときに必要なエネルギー量の割合になります。例えば、100gの炭水化物をとったとします100gですから、
- 4kcal x 100g = 400kcal
- 炭水化物100gの食事誘発性熱産生 = 400kcal x 7% = 28kcal
ちなみにご飯100gは168kcalですので、実際にお米は168kcal ÷ 4kcal = 42g が炭水化物、58gは水分ですね。
話をもとにもどします。炭水化物の食事誘発性熱産生は7%ですから400kcalの炭水化物をとると7%の28kcalがエネルギー吸収時に消費され、372kcalが実際に摂取されることになります。これをタンパク質で考えてみるとどうでしょうか?
タンパク質は炭水化物と同じ1gあたり4kcalですので100gで400kcalということになりますが、食事誘発性熱産生は30%ですから、食事誘発性熱産生は120kcalにもなります。
- タンパク質100gの食事誘発性熱産生 = 400kcal x 30% = 120kcal
つまりタンパク質だと400kcal食べても280kcalしか摂取されないことになります。つまり、炭水化物よりタンパク質を多めにとったほうが消費エネルギー量が増えるので脂肪を燃やしてくれます。とりあえず数字よりこれだけ憶えてください。
自分のカラダに必要なカロリーを知ろう
カロリーコントロールをするにあたっては自分に必要なカロリー量を知る必要があります。こちらのサイトなどを参考に基礎代謝量を調べてみましょう。
わたしの場合だと、
身長:166cm
体重:48kg
年齢:45歳
なので1,266.91kcalという結果でした。
男性の平均的なモデルを以下の体型と仮定すると、
身長:170cm
体重:60kg
年齢:30歳
1,537.702kcalでした。
これに身体活動レベルを加わえます。
わたしのように1日中座って仕事しているような人間だと身体活動レベルは1.5倍です。これを基礎代謝量に掛け合わせると1,900.365kcalになります。
ダイエットとは基礎代謝量×身体活動レベルで算出されたカロリー量を上限として、摂取カロリー量が下回るように食事をとるだけのことです。有酸素運動や筋トレなどカラダを動かす必要はありません。ちょっとだけ食事に気を使えば良いのです。
わたしの消費カロリー量 1,900kcal/day。
PFCのとりかたにについて
※ここからが大事です。
1日消費カロリー量が分かりました。ここまでは誰でも分かります。しかし、この数字に応じてコンビニで何を買って食べればよいのか?とか、1日の食事の組み立てかたを理解している人は少ないです。
そのためにはまず体脂肪を測ります。タニタの体重計などで測れると思いますが、人によっては正確ではないと言われますが目安で良いです。その理由は徐脂肪体重を算出するためです。
徐脂肪体重とは、
- 除脂肪体重 = 体重 - 脂肪
ということになりますが、わたしの場合だと
- 体重:48kg
体脂肪率が15%なので、脂肪は7.2kg。
- 除脂肪体重:40.8kg
ということになります。体脂肪率をどのぐらいに落としたいか?その徐脂肪体重に近づければダイエットは終了です。
話が少し脱線しましたが食事の話に戻します。では、まず何から決めていけばよいのか説明します。
PFCの管理まずは脂質から
PFCの要素の中のFつまりファットは基礎代謝量の10%がターゲットになります。
- 脂質 = 基礎代謝量の10%
消費カロリーだと身体活動レベルまで合わせても良いですがわたしはあえて基本の基礎代謝量で計算してます。
結果126.691kcalになりました。
これを最初に覚えた数字で計算すると、
- タンパク質 1g = 4kcal
- 脂質 1g = 9kcal
- 炭水化物 1g = 4kcal
126.691kcal ÷ 9kcal = 14.076g
となります。つまり1日にとっていい脂質の量は14g。身体活動レベル1.5倍を考えても20g未満に抑えたいところです。
しかし脂質とは、意識せずに食事をしていると簡単に規定量を何倍どころか何十倍も超えてしまいます。そのためこの数字を守るために脂質の量には敏感になる必要があります。
繰り返します。脂質をいかに抑えるかはとても重要です。カロリー量が多く脂肪になりやすいダイエットの大敵です。とにかく低脂質を心がけることを念頭におきましょう。
タンパク質の摂取量の決めかた
タンパク質は以下を目安にとるのが良いとされています。こちらもだいたいで良いので丸覚えしておきましょう。
- タンパク質 = 除脂肪体重 × 2g
わたしの場合ですと、
40.8kg × 2g = 81.6g
81.6gとなりました。カロリー換算すると1g=4kcalなので326.4kcalでドーナツ1個分ぐらいのカロリー量しかありません。しかし、これをタンパク質だけでとろうとするとなかなか難しいです。
鶏のササミ100g = タンパク質 23g
ですから350gほど食べる必要があります。ゆで卵だと6.2gしかありませんし、脂質が黄身の部分に5.2gもありますからたくさん食べても逆効果になります。
なのでタンパク質を普通の食品からはとりづらいのでプロテインなどで摂取するのが効率的で消化もよくカラダへの負担も軽いです。
プロテインというと筋トレをしている人たちのイメージがありますがそんなことはありません。タンパク質を効率よくとるためのサプリメントだと考えましょう。
むしろプロテインやプロテイン含有食品をうまく使わないと満足なタンパク質を摂取することは難しいでしょう。
炭水化物の摂取量の決めかた
炭水化物と聞くとパンやお米などを想像しますよね?そしてお手軽なダイエット方法として主食を抜いた糖質ダイエットというものがあります。糖質とは炭水化物から消化して作られる、つまりブドウ糖のことです。糖ですから砂糖と同じです。
糖質はエネルギーに1番最初に使われますので糖質を摂り続けているといつまでたっても脂肪が燃えません。しかし、カロリー摂取量が基礎代謝量の範囲内であればなんら問題ありませんし、ダイエットは空腹との戦いでもあります。そんなとき炭水化物はお腹を満たしてくれる唯一の救いでもありますから大切にとっていきたいところです。
基礎代謝量に対して脂質、タンパク質ととりかたを説明してきました。勘のいいかたであればもう分かると思いますが、基礎代謝量から脂質、タンパク質の量を差し引いたものが炭水化物の摂取量になります。
- 炭水化物 = 基礎代謝量 -(脂質 + タンパク質)
わたしの場合だと、
基礎代謝量: 1,266.91kcal
脂質: 126kcal(14g)
タンパク質: 326.4kcal(81.6g)
炭水化物 = 814.51kcal(203.62g)
炭水化物が203gもとれます。最初のほうでも説明しましたが、ご飯100gは168kcalで42g が炭水化物、58gは水分ですので、1日ざっとご飯4杯は食べていいんですよね。
糖質を抑えなくてはいけないというのは一食だけを考えた話で、1日の食事全体で考えると脂質を抑えながら炭水化物はしっかりとるのが正解だと分かりますか?
PFCを管理すれば分かってくるメリット
PFCを理解して食べ物を選ぶようになると素材とPFCのバランスでメニューを考えられるようになります。
例えば脂質を抑えながら、タンパク質多めのメニューを中心に考える。足りないタンパク質はプロテインなどからとる。ご飯やオートミールなどを炭水化物として規定量の範囲でしっかりとるといった感じです。
こちらはわたしの毎日の食事のサンプルです。少ないと驚くかたもいるかもしれませんが、1日3食さらに間食までして1000kcal弱です。
わたしの消費カロリー量 1,900kcal/day。
を考えると毎日700kcalをセーブしてますから、
- 1kg = 7,000kcal
つまり10日で1kg痩せるということです。じつに簡単単純明快ではありませんか?PFCを理解するとダイエットはカンタンなんですね。
週末はチートデイにして食べまくろう
PFCを管理してカロリーコントロールを始めるとカラダが慢性的なカロリー不足に陥ってしまい飢餓状態から代謝効率がだんだんと落ちてきます。
これを解消するのがいわゆる「チートデイ」と呼ばれる爆食いする日を設定することです。
爆食いがカラダの飢餓状態を回復させるとともに再びカラダの代謝を目覚めさせます。また、爆食いする事で普段押さえ込んでいる食欲を爆発させることでダイエットストレスから解消されるといった精神衛生上のメリットをうみます。
また慣れてくると爆食いしても太りにくいカラダが仕上がっていることに気がつけばしめたもの。食べることへの罪悪感もまったく感じなくなりダイエットへのメリハリがでてきます。
ボディメイクは痩せるだけでいいのか?
最後にPFCで食生活を管理できるようになればスリムな理想的なカラダが手に入ります。また、PFCだけでなく疲れやすい日は鉄分やミネラルやビタミンといったサプリメントをとったりほとんどカロリーに値しない野菜類を多くとったり自分のカラダのケアにも敏感になり健康にも気を使えるようになります。
そして痩せるだけでなく必要な筋肉や欲しい部分への肉付きを考えエクササイズなどの筋トレにも自然と気が向くようになります。
ボディメイクとは痩せるだけはなく、筋肉マッチョだけでなく自分の思い描く理想のカラダ作りへの道だと思って取り組んでみてはどうでしょう?
みなさんの一助となれば幸いです。