風邪をひいて釣りに行けないこーんです
寝正月となった休みの最終日にHuluでアカデミー賞作品賞のムーンライトを観ることにした。
その感想です。ネタバレ含みます。たぶん。
ボヘミアンラプソディーを未だ観に行けてないのですが当時LGBTを扱った作品として話題になっていて関心はあったものの観れてませんでした。
ちょうどHuluに「ラ・ラ・ランド」と「ムーンライト」が来ていたので鑑賞するには良いチャンス。
アカデミー賞作品がいつでも気が向いた時にこうして観れるのはありがたい。
ちなみに2017年の89回アカデミー賞は作品賞は「ムーンライト」がそのほか多くの賞を「ラ・ラ・ランド」が獲ったという年でした。
プランBといえば
ムーンライトですがあのプランB作品です。
プランBといえばブラッドピッドも経営に参加してプロデューサーも務める会社。
https://movie.smt.docomo.ne.jp/article/1072754/movie.smt.docomo.ne.jp
わたしが最近見たのは「それでも夜は明ける」だったかと思います。
ブラッドピッドといいアンジーといい貧困や人種問題などにとても意識が高いことでも知られている。
「それでも夜は明ける」は、ほんとやるせない作品でした。
黒人てどうしていつも虐げられるのか。
日本人はラッキーなのか?
武器をもって昔から人間同士が互いに殺しあって生き抜いてきた戦闘民族だからなのか?
しかし、いじめやDVなどの身近な人間同士の争いは日本人は多いのではないか?などと考えさせられるニュースをよく見かけます。
これらはみるたびに日本人も白人社会と対して変わらないなと思う。
ところで本題にもどしてムーンライトだが主人公の少年シャロンの少年から青年そして大人になるまでを描いた作品。
舞台はフロリダ州マイアミのリバティ・スクエア。
貧困層が主に暮らす地域である。
シャロンは物静かでいわゆるいじめられっ子。看護士の母さんと二人暮らし。
設定でいえば、アフリカ系アメリカ人、麻薬中毒の母子家庭、低所得層、ケンカが弱い、同性愛者と男としては非常に生きにくい環境。
ステレオタイプというかあるあるなのか設定からして辛い。
プレシャスもそうだったけど主人公はいたって真面目で健気。周りに恵まれなさすぎる。
映画を観ていながらも主人公を応援したくなります。
人間ドラマを題材とした作品は描写がメインだから推理小説のような起承転結は無い。
そうこの映画は主人公のシャロンが大人に成長するまでの出会いや生きることの学びを描いてスーッと心に刺さる作品です。
子供から大人へその過程
そんなシャロンにも転機が。
本作は主人公が中学生のころにその後の人生を変える暴力事件が起きます。
たった1人しかいない友だちからの受けた暴力。
もちろんそれは友だちの本心ではなくいじめの主犯格の策略。そしてシャロンの怒りが頂点に。
その後の大人になったシャロンは見違えるような青年になります。
麻薬中毒の母親よりもまともに、いじめっ子よりもたくましく。
決してハッピーエンドではないけどシャロンを強く育てたのも環境。そして古き友人との再会。
ドラマとして何一つピンと来ないしいい話でもないんだけど、少年と切り取られた世界がとても美しく感じる作品でした。
ひとに勧めるほどの映画ではないけど嫌いじゃない映画でした。
ひとは変われるが変われないものもあるいろんなことを教えてくれました。
この作品をアカデミー賞に選ぶというのもシブいなぁ。