6月から毎週のように畑に通っています週末農夫のこーんです。
もう間も無く3ヶ月が経とうとしています。
この日はカミさんが買い物をしている間に畑作業をしようとクルマをおろしてもらい少しだけ畑の手入れをしました。
作業を終えて迎えもきたので帰ろうかというときにちょうどこの市民農園では古参のかただと思うのですが名物おじいさんがいつものように声をかけてくださいました。
こんにちは!暑いですが大丈夫ですか?
と返事をしたところ、
がんばってるねぇ!
と褒めてもらったんです。
暑いのに精が出るねぇという意味なのか?漠然と思っていたんです。
なんといっても作物のほうはというと10株はあったトウモロコシはうまく育たず全部抜いてしまいましたし、立派に育っていたように見えた枝豆には豆がつかずナスの剪定にも失敗するし散々でしたので。
種から育てた苗を急いで植えたもんだからこのところの暑さで駄目にしてしまうしまぁ良い結果が出てなかったので素直に褒め言葉として受け取れない感じだったんです。
カミさんも話に加わって息子さんの結婚式に110万円払った話や孫が医者を目指して二浪してて金がかかるだなんだかんだと愚痴を聞かされ暑いのに元気だなと。なんと今年で88歳になったとのこと。
背中も曲がる気配もなく炎天下もなんのその。
まだまだくたばりそうにないですねハハ……
こういう相槌でよいのかはさておき。
仕事してるから週末だけだろ?畑さ来れるのは?
それにしてはたいしたもんだぁ
また褒めてくれます。
そうですか?失敗ばかりですよ
んにゃこの場所はひどかったぁ
前の持ち主が2年も放置して草もボーボーだったろ?
この草はなかなか無くならねーんだ
そういや前にも同じ話をしたなぁ。
まぁ、お年寄りといつも同じ話をするのはある意味ルーティーンみたいなもんだなと。
わたしの割り当てられている畑の区画が端っこの畑の出入り口に面しているということもあり訪れるかたがよく通るのでおじいさんもいつも見てるんですね。
たしかに草も凄かったし骨が折れましたね聞いたところによると2年ぐらいはかかるそうですね
抜いても抜いても雑草というのは何処からともなく生えてきます。
根っこから抜いて球とらなきゃだめだぁ
いってる意味は分かります。つまり根こそぎ抜かないといつまでも生えてくるということ。
そうですね根こそぎもそうですが刈って刈って弱らせていこうという作戦なんですけどね
雑草を掘るのはホント骨が折れるのでいつも三角ホーでサクサクとなるべく根っこから切るように草を刈るようにしています。
真夏の畑作業は本当に大変です。暑さはアスファルトの上も暑いでしょうが畑のうえもかなりのものです。
汗が滝のように噴き出してきてズボンまで汗だくになります。水分補給は欠かせません。
それでも普段のデスクワークから離れて土を触ったり泥んこになって作業するのは何十年ぶりなんでしょう。
畑仕事の後の一杯はなんともいえません。
なぜこの至福が普段味わえないのか?
いや味わうことに気づいただけでもましかな。
てなことを思うのです。
週末だけ通って短い間にここまでやるなんてたいしたもんだ草をキレイにしてる、周りを見てみなよ草が生え放題で手入れしないんだマメに草刈りしないとこうはキレイにならないよ
おじいさんが褒めてくれていたのはわたしの草刈りをがんばっていることだったのです。
カミさんに向かってコイツはたいしたもんだたいしたもんだとずっと褒めてくれたのでした。
そのあと育て始めて成長著しいオクラを褒めてくれたあともたいしたもんだとたいしたもんだと言ってくれました。
ああ、あの愚痴は枕だったんだな。散々身内の愚痴をこぼした後に褒められるのはお褒めの言葉が倍増しますね。
ちょっと照れ臭かったですがとても嬉しかった。
誰も気にしない雑草の手入れをいつも見ていて努力を思いかけずに認めてもらえたこと。
魔法をかけてもらったような気分でした。
この歳になると仕事で褒めてもらうことはなかなかありませんし後輩を褒める立場。
感謝はされても褒められることは無いですからね。
思ってもいないところを褒めてあげる。
なかなかできることではありませんが歳をとっても褒められるとモチベーションがあがるものです。
仕事にもハリがでますし何だか楽しさが持続してます。
みなさんも周りの人を褒めてみてあげてください。
すごいチカラがあることを忘れずに。